\ 無料相談・査定をする /

【松原昌洙が解説】相続不動産のプロが教える、最速でトラブルを解決する方法基礎知識

更新日:
作成日:

【松原昌洙が解説】相続不動産のプロが教える、最速でトラブルを解決する方法

前回の記事では、共有不動産で起こる地主とのトラブルについてご紹介しました。

今回は、相続の当事者となる前に、知っておきたい大切なことについて解説していきます。

【Amazonで販売中】相続の落とし穴!共有名義不動産: 想い出がきれいなうちにトラブル解決

当事者間で共有名義不動産のトラブル解決は難しい

共有名義不動産の共有関係を解消しようとした際、まず最初は、誰もが自分たちで解決を図ろうとします。

しかし、これまでご紹介した事例からも分かるように、共有者間での解決は大きな負担であり、骨折り損となってしまうことがほとんどです。

諦めると損をすることに

共有者間のもめ事に疲れ、「もういいや」とやけになってしまい、問題を先送りにするとどうなるでしょうか?

ずるずると時間だけが過ぎてしまい、相続に伴う枝分かれによって、共有者がさらに増加します。

そして、共有関係がより複雑になっていくのがお決まりのパターンなのです。

共有者間で一度問題が生じたら、当事者たちだけで解決するのは無理だと考えておくべきでしょう。

困ったら頼れるプロがいる

たくさんの共有トラブルに関わり、解決までをサポートしてきた立場から提案したいことはただ一つです。

共有関係によるトラブルが発生したら、大ごとになる前に、専門家に相談しましょう。

税金などお金のことなら税理士、不動産の評価額を知りたいなら不動産鑑定士、約束ごとを正式な書面で残したいなら司法書士、法律の力が必要になったら弁護士といった具合です。

専門家の意見を聞き、手続きを依頼することで、トラブルに伴う労力を最も低く抑えられることでしょう。

もちろん費用はかかりますが、それは一時的なマイナスです。

結果として、金銭的にも時間的にも、プラスになるのは明らかです。

共有名義不動産の専門家は、どう探すべきか

共有名義不動産の解消は、専門家に依頼するのがもっとも効率的です。

では、専門家はどうやって探せばよいのでしょうか?

専門家ごとの得意分野をチェック

たとえば、相続に伴い相続税や贈与税といった税金の負担が発生し、詳細を計算するため税理士に相談するとします。

このとき、「税理士なら誰でもいいだろう」と当てずっぽうに税理士事務所に問い合わせると、思わぬ損をする可能性があるのです。

税理士といっても、得意分野はさまざまです。

何を得意としている専門家なのかを、前もって必ずチェックしておきましょう。

相続について相談したいなら、事務所名の前後に「相続」を掲げているところであれば、相続税に関する知識と経験に期待が持てます。

悪質な弁護士に注意

ここで、よく聞く悪例を知っておきましょう。

「全てお任せください」と強引にやり方を押しつけてきたり、「裁判にしましょう」とすぐに提案してくる弁護士は要注意です。

儲けを増やすために裁判を勧めてくることも考えられるので、「弁護士さんだから」と信頼しすぎるのはやめておきましょう。

依頼者にとって、もっとも負担の少ない解決策を一緒に見つけてくれるような弁護士を選ぶことがベストです。

適正価格で売りたいなら不動産鑑定士に鑑定を依頼すべき

不動産取引において、適正価格で売却をするためには、不動産評価額の鑑定が不可欠です。

不動産会社の査定額を鵜呑みにせず、国家資格者である不動産鑑定のプロフェッショナルに、客観的かつ公正な評価額を算出してもらってから、それを基準に取引をすることが必須になります。

不動産の鑑定は不動産鑑定評価基準に沿って算出されるので、鑑定士によって大幅に査定が違うということはまずありません。

ではどういう基準で不動産鑑定士を選べばいいかというと、報酬額になるでしょう。

不動産鑑定士が掲げている料金プランを見比べて、依頼先を絞っていくといいでしょう。

遺産分割協議がまとまらない場合の最終手段

遺産分割協議は、「相続した財産をどのように分けるか」を相続人全員で協議する場です。

スムーズに進めば問題ないですが、相続人それぞれが自分の意思を主張し合うと、中々協議がまとまらず、話し合いが難航するケースも多いです。

そこで、相続人間での遺産分割協議がまとまらなかった場合、家庭裁判所の遺産分割調停に頼る方法があります。

調停では、調停委員や家事審判官が協議の仲介をし、全員が納得する分割案が提案できるようフォローしてくれます。

本書では、申し立てに必要な書類や手順についても掲載しています。

遺産分割協議でお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

裁判所へ申し立てれば、分割というゴールへたどり着くことができます。

遺産分割時の最終手段として、覚えておいてください。

まとめ

「こんなことになるなら、もっと早く共有関係を解消するべきだった」

共有名義不動産のトラブルに巻き込まれた多くの方が感じることです。

次の代へ「負動産」を残さないためにも、今すぐ共有関係解消に向けて動き出しましょう。

この記事の監修者

松原 昌洙マツバラ マサアキ

代表取締役 /
宅地建物取引士

CENTURY21中央プロパティー代表取締役。静岡県出身。宅地建物取引士。都内金融機関、不動産会社を経て2011年に株式会社中央プロパティーを設立。共有持分を始めとした相続トラブル・空き家問題の解決と不動産売買の専門家。主な著書に「[図解]実家の相続、今からトラブルなく準備する方法を不動産相続のプロがやさしく解説します!」などがある。

この記事のタグ

おすすめの記事はこちら