＃08【共有持分／売却事例】兄弟4人で所有する共有名義のアパート、老朽化問題…

本田さん（仮名）たち兄弟4人は、両親から相続したアパートを共有名義で所有していました。アパートは利便性の高い人気エリアに位置していましたが、昨今では老朽化により入居率に課題を抱えていました。

兄弟それぞれのライフステージや考え方の違いから、不動産を手放すべきかどうかで意見が分かれていました。

• 長男（本田さん）: 維持管理が負担になっているため売却を希望。
• 次男Bさん: 資産を現金化して、子どもの教育費に充てたいと考える。
• 長女Cさん: 売却に賛成しつつも、売却条件等の判断に慎重な姿勢。
• 三男Dさん: 両親から引き継いだ大切な不動産を手放したくない。

三男のDさんだけが、不動産の売却に反対している状況でした。

今回は、長男の本田さんにインタビューしました。

ー共有持分を売却しようと思ったきっかけは何ですか？

本田さん: 「両親から引き継いだアパートでしたが、維持管理の負担が大きく、今後アパートをどうするべきか、兄弟4人で何度か話し合いをしている状況でした。また、アパートが老朽化しており、近々建て替えが必要な状況でしたが、高額な建て替え費用を捻出できる余裕はなく、頭を抱えていました。また、共有名義のまま後世に引き継ぐと、相続トラブルになるのではないかという不安もあり、できるだけ早いタイミングで不動産を手放したいと考えるようになりました。」

ー売却に際して一番大変だった点は？

本田さん: 「やはり末っ子のDが売却に強く反対したことです。家族の思い出を大事にする気持ちは理解できますし、だからこそ家族全員が納得できる形を探るのが大変でした。」

ー売却に向けてどのような準備をしましたか？

本田さん: 「まずは専門家に相談して、共有持分だけを売却する方法について詳しく知りました。まずは、自分の持分だけ売却した際の査定額だけ教えてもらおうと、中央プロパティーさんにお問い合わせをさせていただきました。相談する中で、持分割合が多い方が買い手が見つかりやすく、査定額も高くなるとアドバイスをいただきました。そこで、私から他の兄弟たちに、3人分の持分をまとめて売却し、現金を按分しようと話しを持ち掛けました。」

ー他の不動産会社にも相談されましたか？

本田さん:「はい、複数の不動産会社に査定を依頼し、比較検討しました。ただ、他の会社は、買取業者さんだったので、価格が安くなってしまう問題がありました。私としても、仲介業者さんに依頼したいという意向がありましたので、担当の方の対応も良かった中央プロパティーさんを最終的に選びました。」

ー売却価格は納得のいくものでしたか？

本田さん:「本音を言うと、当初はもう少し高い価格で売れると期待していました。ただ、建物が古いことや煩わしい手続きなどなく、このままの状態で、不動産を手放すことができる点を考えると、総合的に判断して、満足できる価格だったと思います。このまま持ち続けても、結局建て替え費用がかかりますし、維持管理のことも心配でしたから。」

ー共有持分を売却した今の心境は？

本田さん: 「親が遺してくれた不動産を手放すのは寂しい気持ちもありますが、共有名義である以上、永遠に続く悩みから解放されたことは、本当に良かったと思っています。売却益は、家族のために大切に使いたいと考えています。」

ー共有名義の不動産を持つ人にアドバイスをお願いします。

本田さん: 「最初はとりあえず、査定額を教えてもらうだけのつもりでお問い合わせをしました。ただ、色々アドバイスをいただく中で、今売却するのと、このまま不動産を持ち続けることのメリットデメリットを冷静に分析してもらえたことが、持分売却という決断ができた理由だと思っています。身内の揉め事は、なかなか他人に相談できないので、思いきって専門家の方に相談し、適切な助言を貰うことで自分では見落としていた視点に気づくことができると思います。」

まとめ

今回の事例では、長男（本田さん）、次男Bさん、長女Cさんの共有持分は無事に売却され、Dさんがそのままアパートの一部所有権を維持する形となりました。共有持分を購入した投資家は、三男Dさんと一緒にアパートを管理していくことになりました。

共有名義のアパートは、運営方針や賃料分配の方法などでトラブルになりやすい傾向があります。

相続した不動産でお悩みの方は、センチュリー21中央プロパティーへご相談ください。